体育

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 子どもの算数(数学)や国語の学力の国際間比較はわりにニュースになります。

 それで、日本の子どもの学力の順位が落ちていると、今後、国際間の経済競争で不利になりそうな予想がされたり、1位になった外国の勉強法が紹介されたり。

 けれど、国際間の子どもの基礎運動能力比較、体力比較はあまりニュースになっていません。

 日本国内で親世代と比べて体格はよいが、運動能力が劣っているとかいうデータは何度かみかけたことがありますが。

 そもそも、各国で国際比較のためのテストされているのかどうかさえ、私は知りません。(今後、調べてみます。ご存知の方教えてください)

 スポーツは国際大会で直接対決するだけに、各国の基礎運動能力と、各種スポーツの国際大会の成績に相関があるかどうか調べると非常におもしろいと思うのですが。

 ほぼ同じ生活環境にある子どもの運動能力を計測して、人種別に差があるかどうかを調べるのも興味深いものになると思います。

 仮に基礎能力に優れていて、国際大会で結果が出ないなると、コーチングや戦術習得の不足、などいろいろ原因が挙げられるかもしれませんし。

 私の身近な小学校の多くは水泳の授業はありません。鉄棒や跳び箱の授業もないようです。

 技術としては投げること、ボールのドリブル、走ること、スキップを含むジャンプ、縄跳びなどの習得と、あとはフィットネス運動が中心になっています。

 米国は水泳や体操も国際的にいい線だと思いますが、そのスポーツ技術は校外のクラスで身につけています。

 2005年9月号の体育科教育(大修館書店)に世界の学校体育という特集記事があります。

 これによると、国際スポーツ科学体育学会連合会という組織があり、1999年の調査報告では世界中で学校体育が極めて深刻な状況にあるとされているそうです。

 ・教科における体育の地位の低さ
 ・体育に対するカリキュラム上の時間配分  の少なさ

 を含む5つの項目があるそうです。

 各国の体育の指導要領にはいろいろ違いがあると思いますが、アカデミックな比べて将来につながらない教育活動という見なし方は多くの国の共通認識のようです。

 また、国際大会で人気のあるスポーツ種目、サッカーとか陸上競技とかウインタースポーツで優れていることは大事だけど、それと体育は「別」というのも多くの国の共通認識なのかもしれません。