大妄想 プロ野球 アメリカチャリティー戦

 東日本大震災が起こったのはプロ野球の開幕戦が迫っていた3月11日。

 そこから開幕戦の日程や、照明を必要とするナイター試合をどのように開催するか。

 色々とドタバタがあったようだ。

 私の身内の米国人が冗談を言った。

 「日本のプロ野球チームにアメリカに来てもらい、数試合でもこっちの施設を使ってナイターの試合をしてもらえるなら見に行きたい」と。私も「そんなアホな」と一笑した。

 しかし、極めて非現実的であることをのぞけば、あながち悪いアイデアではないと思った。

 しかも、メジャーリーグはすでに日本に来て、開幕戦を行っているのだ。

 私は以前に「帝国化するメジャーリーグ」という本を出したことがあり、ここで、メジャーリーグが日本で開幕戦を行うのがなぜかということにも触れている。

帝国化するメジャーリーグ

帝国化するメジャーリーグ

 メジャーリーグは日本で顧客を獲得しようと「試合」を日本に「輸出」したのだ。

 電力不足が予想される今年の夏には間に合わないけれど、来年、もしくは2013年のWBCと絡ませて、日本のプロ野球チームがアメリカに来て、入場料を義援金とするチャリティー試合ができないものかと妄想する。

 どの球場で開催するか、告知を周到にすること、事前準備に手抜かりがなければ、野球の好きな米国人ファンは見に来てくれるはずだ。もちろん、チャリティであることは強調しなければいけない。

 ESPNあたりで中継してもらえれば、日本球団の米国行きの諸経費ぐらいはまかなえるのではないか。

 震災直後の日本のプロ野球選手の戸惑いや、照明をふんだんに使いナイトゲームができる状況に感謝することなども、米国人ファンに分かるように、パンフレットかなにかでしっかり説明しておいたほうがいい。
 

 阪神大震災のときは、オールスター戦で日本プロ野球の外国人選手 対 日本選手 というチャリティ試合をやった。

 今度の震災も、趣向をこらして、ファンを楽しませながら、お金を集める方法を考えてもらいたい。