谷口輝世子Kiyoko Taniguchi

米国在住のライター。日本ではスポーツ紙の記者をしていました。スポーツ取材が中心です。

統一テストについて

 私は大阪市内で生まれ、18歳まで住んでいました。

 今も、日本に一時帰国するときには、大阪市内の実家に帰っております。

 先日の大阪の選挙のことですが、もう住民ではないので、誰に投票すればよいかを考える立場ではありません。ですので、真剣に悩むことはしていません。

 ただ、学力テストの結果を市町村ごと、もしくは学校ごとに公開するのは反対です。

 私は米国のミシガン州にすんでおり、ここでは学校ごとに州統一テストの結果が公表されています。

 公表の方法は点数ではなく、全体の何%が学年相応、または 学年相応を上回るテスト結果だったかが明らかにされます。

 優秀な公立校では98%とか99%など、まれに100%の学校もありました。

 ところが、貧困地区、治安が悪いとされている地区では80%に届きません。

 新しく家を買おうとする人、引越しを考えている人は、少しでもテスト結果のよい学校を選ぼうとする人が多いのです。

 そうなると、貧困地区、治安が悪いとされている地区では、さらに空き地や廃屋が目立ち、さびれてきます。

 お金に余裕のある人たちは「テスト結果の悪い学校区」からの脱出を図るようになります。

  学力にもつながることでしょうが、これでは、子どもを緩やかに見守るという地域社会が崩れていきます。

 子どもの生活を見守ってくれる社会が崩壊したところでは、学力の向上はあまり望めません。

 米国は夏休みも長いですし、いくら学校が手を尽くしても、子どもの生活の半分以上は学校の外にあるのです。

 学力向上のためにテスト結果の公表が役立つとはとても思えません。

 子どもに朝ご飯を食べさせられない家庭を支援するサービス、

 遊び場や居場所の確保

 宿題の見守り。

 スポーツ活動なども役立つかもしれません。

 府や市は、学校や先生たちの手の届かないところを、市民や府民が後押しできる仕組みを作って欲しいと思います。