谷口輝世子Kiyoko Taniguchi

米国在住のライター。日本ではスポーツ紙の記者をしていました。スポーツ取材が中心です。

保護者と指導者が話し合うとき 実は親もアブナイ!

 先日、日経ecomom さんに記事を掲載していただきました。http://business.nikkeibp.co.jp/ecomom/report/report_325.html

 米国の高校スポーツやユーススポーツでは、保護者と指導者であるコーチのコミュニケーションの取り方に関してガイドラインがあるという内容です。

 私の家の近所のいくつかのハイスクールに取材し、また、私自身がスポーツをする子どもを持つ親でもあるので、その際に手に入れた情報をもとに書いています。

 高校もユーススポーツでも試合は公開されていますので多くの保護者や地域の人たちが観戦しに来ます。

 相当に力が入っている、テンションの高い指導者というのはよく目にしますが、私自身は指導者であるコーチが子どもを叩いたり、蹴ったりすることは見たことがありません。指導者が公衆の場でこのような行為をしたときには、職を失いますし、周囲の目があることも抑止効果があると思われます。

 しかし、子どもの練習や試合に付き添っている保護者はどうでしょうか。米国では多くの地域で自動車がないと移動できないことから、保護者が練習や試合の送迎を行います。

 わが子のふがいないプレー、うっかりミス、やる気のなさそうな練習態度、そういったものを保護者は見てしまいます。

 帰りの車の中は親と子どもの密室です。そこで子どもに注意したり、ついイラっとして激しく叱るにはもってこいの場?になってしまいます。

 実は私も下の息子が練習中にぼんやりしていて、コーチの指示を聞き逃していたのにイラつき、かなりきつい口調で叱ったことが1度ならず、2、3度あります。

 幼稚園時代に先生から「指示が通りにくい」と注意されていたので、そのことを気にしながら、下の息子の練習風景を眺めていたんです、私は…。

 今はプロ選手になった人たちに、子どものころのスポーツのイヤな思い出をアンケート調査したところ、帰りの車の中で過ごす時間という回答があったそうです。(スイマセン、これは知り合いから伝え聞いたものでソースをつきとめていません)

 スポーツペアレンティングに関する本にも帰りの車中で、「親がコーチのような口調で説教しないほうがよい」とも書いてありますわァ。完全密室ですからねえ。ただし、運転しているので、幸いにも、叩くとか、蹴るなんてことはできません。

 指導者だけでなく、親だって、親こそ、自分をコントロールできず、アドバイスという名の暴言を吐いてしまいます。これはユーススポーツの世界ではとてもよく知られたことのようです。

 学校だけでなく、本来は楽しいはずのスポーツの場でも、親から叱られていたうちの息子。今はそれなりに集中して練習できるようになってきました。あのイライラはなんだったんだろ…。たぶん、私自身が、不安だったんだろな。