女子学生選手が妊娠したら 奨学金

 スポーツ奨学金をもらって進学する女子選手の場合。

 多くのスポーツ種目で女子選手が活躍しているのはよく知られていることです。

 米国のサッカー代表のなかには子どもを持つ選手が数人いて、遠征先に子どもとベビーシッターをしてくれる家族を連れていく様子などが報道されたこともあります。

 子どもを持つ女子選手は世界的には少なくありません。

 しかし、出産直前まで競技をしていたというのは珍しい逸話で、多くの人が妊娠中と出産直後には激しい練習は控えることになると思います。

 スポーツに優れていることで奨学金を得て大学に進学している女子選手たちも、予期せず妊娠することがあります。

 奨学金を得ている選手は、スポーツすることを条件に奨学金をもらっています。

 奨学金には4年間(5年間)与えられるもののほかに、1年ごとに更新して与えられるものもあります。

 妊娠や出産といった自己都合で一定期間競技生活から離れることは、奨学金が打ち切られる可能性につながります。

 米国の大学の学費は高額で、奨学金が打ち切られれば、大学に在籍し続けることさえ、難しくなる学生が大勢います。

 幸運なバレーボール選手の例として、妊娠が分かった後、チームには所属しながらも、一時的には選手登録から外れることで、奨学金を継続できた選手もいます。

 これは担当コーチが大学に交渉してうまくいった例のようです。

 しかし、その影で競技生活の中断と奨学金打ち切りを不安に思い、妊娠中絶に至っている例が、何件もあるようです。

 もちろん、選手の自己管理能力不足であるでしょう。

 しかし、日本でも「でき婚」という言葉が定着しています。学生やスポーツ選手だけは、未婚女性の妊娠増加という傾向の例外であるとは言い切れません。

 スポーツ特待生として入学してきた女子選手が思わぬ妊娠をした場合、学校側はどう対処するのか。日本でも頭の片隅にでも考えておいたほうがよいかもしれません。