ルールを体にあわせる

 少し古い本だけど、『障害者とスポーツ』(高橋明岩波新書)を読んだ。

障害者とスポーツ (岩波新書)

障害者とスポーツ (岩波新書)

 障害者スポーツでは様々な障害があってもスポーツを楽しむことができるように、ルールやコートの大きさ、用具への工夫がされていることが紹介されている。

 スポーツをすることで、再び、生きる楽しみを見出していく障害者の様子も描かれている。

 私は、障害の有無にかかわらず、「ルール」を「体」にあわせることも、場合によっては必要なのではないかと思っている。

 多くのスポーツ種目は大人の男性が行うことを前提にルールや規則が定められているので、そのカテゴリーに入らない人がスポーツをするときには、ルールやコートを変える必要があると思っている。

 実際に多くの少年スポーツでは、子ども向けにルールが一部変更されたり、コートやフィールドを小さくして試合を行っている。
 
 個人的なことだけど、私の子どもはアイスホッケーをやっている。氷上の格闘技と言われるアイスホッケーだが、12、13歳になるまでは激しいチェックプレーは禁止されている。

 やや話がそれます。

 昨年、ミシガン州のアマチュアアイスホッケー協会は育成目的で、新しいルール改正案を提出した。

 7−8歳の子どもたちは、これまでのフルアイス(大人と同じサイズ)でプレーしていたのを、ハーフアイス、クロスアイス(半分の大きさ)で3対3でプレーするよう提案した。

 育成の目的として、半分の大きさで3対3でプレーするほうが、それぞれの子どもたちがよりパックに触れる機会ができ、それがプレーする楽しさにつながること。
 
 もうひとつは広すぎない空間でプレーすることによって、子どもたちにスティック操作が向上することなどの説明だった。

 しかし、この案は受け入れられなかった。ミシガンアマチュアアイスホッケー協会によると、保護者から「これではアイスホッケーでなくなる」などの意見が多かったとのこと。また、育成のメリットはすぐには目に見えないため、育成法への不安もあったようだ。

 うちの二男は、結局、フルアイスでプレーした。しかし、最初の1、2カ月はポジショニングやオフサイドが理解できなかったようだ。

 あと、1−2年待てば、自ずと理解できることなのに、本人も「???」でプレーしていたのではないかと思う。

 長く横道にそれましたけど、プレーする人の体にあわせて柔軟にルールは変更していいのでは ということを書きたかっただけです。

 プロ競技なら、観客を意識したルール(例えば審判がマイクで説明するとか、マウンドでの打ち合わせは手短になども含む)でいいと思うのですが…。

 あと、もう一点。すごく気になっていること

 P156に
>>パラリンピックはお金がかかる。