今日、テレビを見ていたところ、チェイス銀行のコマーシャルが流れました。両親と10代前半らしき少年が新しい街に引っ越してきたので、この街の銀行へ行き、口座を開設するというものです。
少年は引っ越ししたくなかったのか、銀行の椅子に腰かけて、ひねくれ顔。しかし、銀行員の机の上には少年ラクロスチームと、恐らく仕事終了後にコーチをしていると思われる銀行員の写った写真が飾ってありました。それを見た少年は、にっこり。新しい街でラクロスチームに入ることになりましたとさ。ラクロスチームへのお支払もタブレットからラクラク。というストーリーです。http://www.ispot.tv/ad/7tXH/chase-know-anybody
さて、ラクロスについてですが、ラクロスをしている子どもたちは、白人の子どもたちが多く、裕福な家庭の子どもが多いと言われています。
最近、ラクロスをやっていると大学入学や就職のときに有利であるという記事を何度か見かけることがありました。
こちらは2012年のUSAtodayの記事です。http://usatoday30.usatoday.com/news/education/story/2012-04-04/liberal-arts-colleges-lacrosse-students/54002080/1
10年前にシカゴや中西部(私はミシガン州デトロイト郊外ですから、まさに中西部郊外に当てはまります)では、ラクロスといえば白人、教育レベルが高く、裕福な家庭の子どものスポーツだった。中西部の大学にはラクロスの盛んな学校が少ないので、彼らは東海岸のラクロスのプログラムが充実している大学へ進学していたことなどが書かれています。
ところが、最近、シカゴや中西部の大学でもラクロスチームを持つところが急増。2010年からの2年間でNCAAのディビジョンⅢに男子17の私立大学、女子16大学が加盟。他の種目のなかには削減されているものもあるのに、なぜ、ラクロス部を持つ大学が増えているのか。
これは私立大学の経営戦略だというのです。ラクロスをやっている子どもの家庭は、教育にお金をかけることを惜しまず、大学の授業料を全額支払ってくれる家庭がほとんどだというのが大学側の考え。家にお金がないからという理由で、授業料の一部を肩代わしてくれる奨学金を申し込むなどが少ないはずだと。
大学のNCAAディビジョンⅠの強豪校が、アメリカンフットボールやバスケットボールで競技能力に秀でた高校生に奨学金をオファーして、リクルートしてくるのとは、反対のことですね。
経済力のある家庭の子どもをリクルートするために、ラクロスをオファーするということですから。
ラクロスをやっている高校生をリクルートするために、ラクロス部を充実させているという報道です。
ラクロスは特別にお金がかかるというスポーツではないようですが、東海岸のアッパーミドル層から広がったスポーツで、中西部でも同じような人たちをひきつけているとされています。
別なところでも、ラクロスは、アッパーミドル層のスポーツであるとされているため、仕事についてからも、ラクロスを通じてのネットワークが生きてくるのだといった記事をどこかで読みました。(スイマセン、どこで読んだか思い出せません。また、時間のあるときに検索します)
そして、最初の銀行のCMに戻ります。ここの主人公の少年の人種は黒人です。このCMがどういった層をターゲットにしているのか知りませんが、賢くお金と時間を使っている世帯の子どもで、ラクロスをしているというイメージなのかな、と勝手に想像しています。