米国では、子どもが学校区でトップクラスかそれ以上の運動能力を持っていて、親が子どものスポーツに対して経済的な支援のできる余裕のある家庭だと、いくらでもお金をつぎ込める仕組みになっている。
このブログでもプライベートレッスンやエリートトラベル(競技)チームの話題でふれてきた。
高収入世帯の子どもほど、オーバーユースによるケガをしやすいという調査結果が発表された。
Higher-Income Youth-Athletes Found More Likely to Suffer Overuse Injuries http://t.co/rEMJbQsJ7G #sports #schools
— Schooled in Sports (@SchooledInSport) April 14, 2014
これがこのツイートのソース。
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-04/luhs-ya040214.php
ロヨラ大学ヘルスシステムとシカゴの病院を訪れた1121人の子どものスポーツ選手を対象に調査したもの。
病院に来た選手が、公的保険加入家庭の子どもか、より費用のかかるプライベート保険加入家庭の子どもかによって、社会階層とオーバーユース、社会階層と一種目に絞ってスポーツをする傾向との関連を調べたものだ。
病院を訪れたプライベート保険加入家庭の子どものうち、約30%が一種目に絞ってスポーツをしていると回答。公的保険加入家庭の子どものうち、一種目に絞ってスポーツをしていると答えたのは18%だった。
また、オーバーユースによる深刻な故障をしていたのは、プライベート保険加入家庭の子どもが13%、公的保険加入家庭の子どもは8%であった。
スポーツチームの活動時間は公的保険加入家庭の子どもも、プライベート保険加入の子どもも、同じく週に10時間。ただし、自由な遊び時間は公的保険加入の子どもは週7・1時間に対し、プライベート保険加入の子どもは5・2時間となっている。
調査した医師(教授?)は「熱心にひとつのスポーツに取り組むことは用具、参加費、旅費交通費などで年間数千ドルの費用がかかる。こういったものを支払う余裕がある経済的資産を持つことが、ひとつのスポーツに参加させる機会を与えるのだろう」としている。
日本に置き換えると複数の種目をするほうがお金がかかりそう。米国の場合は、一種目に集中してより高いレベルで、より練習時間や試合時間の多いエリートチームの選手が思い浮かぶ。
私のまわりには2種目ともエリートトラベルチームに入っているという選手もいるから、この限りには当てはまらないのかもしれないが、オーバーユースへの懸念は同じことだろう。