谷口輝世子Kiyoko Taniguchi

米国在住のライター。日本ではスポーツ紙の記者をしていました。スポーツ取材が中心です。

「マネー・ボール」の著者、親としてユーススポーツ市場を語る。

10月16日のアスペンサミットで、「マネー・ボール」など多くのベストセラーを生み出しているマイケル・ルイスが父親として、娘のトラベル・ソフトボールチームに関わった経験を話しています。(トラベルチームは遠征試合などを含む競技チームのことです)。娘のディキシーさんはNCAAの3部の大学に進学しています。これはディキシーさんがソフトボールを初めてから大学に入るまでの話です。

トラベルとは文字通り遠征を含むのでお金がかかります。米国では、高いレベルでやるためには、同じくらいのレベルのチームとできるだけたくさん試合をする、という考え方があるためです。また、中高生を対象にしたショー・ケースというトーナメントも各地で開催されており、これも、文字通り大学のスカウトに自らの能力を見てもらうためのトーナメントです。子どものスポーツの頂点が、強豪大学NCAA1部から奨学金をオファーしてもらってプレーすることという雰囲気を理解してもらうと、話が分かりやすいかと思います。

また、宣伝めいて恐縮ですが、拙著の「なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか」(生活書院)もあわせて読んでいただけると、米国の子どものスポーツ事情がわかり、このルイスの話もより興味深く読んでいただけると思います。

司会者はアスペン研究所のトム・ファリーですが、30分間、ほとんどルイスがしゃべっています。動画もありますので、英語で聞いたほうが速い人はそうしてください。(8分くらいから35分まで)

原稿用紙で23枚分あります。長いです…が、ユーススポーツ市場の話などはとてもおもしろいです。


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マイケルルイスの話。

過剰でしたね。私はあなた(アスペン研究所のトム・ファリー)に言われるまでは、誰かがこの課題に取り組んでいることに気づいていませんでした。私の娘はソフトボール、私の息子はバスケットボールをしているのですが、その時の経験が、私が子どもとしてスポーツをしていた時の経験とどれだけ違うか、そして、どれだけ過激で過剰になっているか。これをまとめている間に(新しい本)、ふたつの考えがありました。ひとつはこのことを記録として遺したい、もうひとつ、このことを書いてお金を取り戻そうと思ったのです。なぜなら、アメリカ人の生活の一面であり、アメリカ人家族を消費しているものであるのに、誰もこのことを話しあったことはなかったからです。いっしょにスポーツをしていたり、同じ種目をしている人の間ではこういった話はしていますけどね。でも、CNNやMSNBCやFoxが連邦政府の政治について 24時間テレビで話している間に、実際のアメリカ人は自分の子供のラクロスのキャリアに夢中になっているのです。私はそれに興味を持ちました。 何が起こっているのかを把握するために、これを書き上げるべきだと思ったのです。(ルイスはこの経験を本にしているのですが、今、米国でもオーディオしか発売されていません。発売されたばかりのこれです。)

ーあなたは何を学ばれたのでしょうか、その過剰の核心は何だったのでしょうか。

では、ここから始めましょう。それは、私たちがどのようにして、それに入り込んだのか。私が(カリフォルニア州)バークレーに住んでいます。ここの環境は、一種の協調的な非競争的なスポーツなのです。ここのスポーツリーグは、大学アスリートを生み出すようにはデザインされていない。私はたまたま才能のある子どもを持っていて、娘は、大学のコーチから注目してもらうために他の子どもたちと競争する世界に、自分の歩む道を見つけたんですね。その世界に突入したとき、その経験は複雑な恵みとなりました。そこには本当に良い事があって、私は、本当に楽しみました。あなたが知っているように、年間、20週末をアメリカのいなか町のハンプトンイン(ホテルの名前)で、子どもと一緒に過ごし、強制的に他の保護者と交流する。それは楽しいことでした。

でも、彼女(娘)が本当に競争の世界に入ったとき、プレーという気がしなくなった。楽しいのだけれど、その楽しさはプロスポーツのように人のためにプレーする、ビジネスのようなものでした。その核心にあるのは、いくつかのことがあると思うのですが、それは強迫観念でした。すべての親にとっての強迫観念であり、すべての子どもにとっても強迫観念でした。チームメイトは、自分がフィールドに出られるように、お互いに誰かが病気になることを少し期待していて、飽きることなく親は怒って叫んでいる、コーチは審判に叫んでいる。いつも幸せではないように見える。

質問への最初の答えとして、誰もが希少なリソースを巡って競争している。その希少なリソースとは大学の奨学金です。もしくは、あまり頻繁に話題にはなりませんが、エリート大学に入るためのスロットを巡って競争している。そういうふうにみんな説明していますね。
親と話をすると、みんな、これをやらなきゃいけないんだと言います。奨学金を必要なんですとね。しかし、そこから少し離れると、それは何をやっているかの言い訳なのです。大学のソフトボール界の平均的な奨学金がいくらかは忘れましたが、年間1万ドル(約105万円)だと言いましょうか。親は子どもが競技に出場するために、奨学金を得られるところに到達するまでに、年間2万ドル(約210万円)、3万ドル(約315万円)を子どものためにつぎ込んでいるのです。子どものスポーツキャリアのために529プラン(高等教育のために資金運用金)のお金を使っている。子どもたちが、最終的に奨学金の一部をもらうために。
だから、お金の議論は、私は、実際に何が起こっているかを隠すものでしかないと思います。
この妙な感覚は、自分が良い親であるというチェックボックスに印を入れるためではないでしょうか。この目の前の世界に飛び込むことで、自分は良い親であると。また、この感覚は、親としてのあなたの仕事は、あなたの子どもの猛烈な競争を助けることであると。

ーあなたの子どもが良いアスリートであれば、あなたはよい親だという意味ってことですね。

特にあなたが良い父親である場合は、それが始まります。父親自身のアスリートのキャリアが自分自身が望んだようなものではなかった人、もしくは、これは私のケースですが一般的だとも思います。父親として子育てに関わっているのですが、娘が6歳のころ、50%は子育てしていなかった。そこに父親として100%責任を持つ機会ができ、妻は「じゃあ、それをやってきてね」というわけです。それはすべりやすい坂道になる。最初は楽しいと思って父と娘が週に1回 公園に行く、そして週に2回。 それから父親がチームのコーチになり、 2つのチームのコーチになり、リーグを運営して役員になる。 そして地域にある全てのトラベルのソフトボールチームを コーディネートする。父親の子どもはスーパースターになって、子どもがどのようであるかが父親の自分のアイデンティティーになる。それをやっていたのが私です。 ピーク時の6、7年の間、 週に30時間、 ソフトボールのコーチとして過ごし、コミッショナーと呼ばれていたのです。私はトラベルチームのオーガナイザーをしていたので。

私の仕事は本を書くことなのです。その仕事の時間と同じくらい 、子どものスポーツに時間を割いていました。誰かに話すまで、どれほど狂った物語か分からなかったのですが、それについておかしな話があります。

米国大統領の記事を書くことになって、オバマ大統領がコロンビアのカルタヘナに飛ぶときに、私はいっしょに行きました。エアフォースワンやコロンビアで大統領は私と時間を過ごしてくれ、それは記事を書くのにとても役立ちました。戻ってきて、飛行機から降りるときに、彼は言ったんだ、まだ家に帰らず、ホワイトハウスに行きましょうと。僕は時計を見て言った。カリフォルニアでソフトボールのトーナメントがあり、私はスーパーバイザーをしなければいけないって。飛行機に乗って、ここから出発しないといけないんだって。彼は微笑んで、理解したと言った。それで飛行機に乗ったんだ。 10歳の女の子たちのソフトボール大会のスーパーバイザー(監督、監視、見守りなどの役)をするために。

9ヶ月後に、 私はその事を誰かに話して、私は本当にホワイトハウスに行くべきだった。もっとオバマを知るためにと思った。なぜ、あなたはそうしなかったのですか、と聞かれて、私はソフトボールのトーナメントに行かないといけなくて、と言った。そしたら、相手はあなたの気は確かかと。そういう過剰で、おかしなことが私のルーティンだったのです。私の脳は、ソフトボールトーナメントを逃したくない、娘はスターになる、とても楽しいのだ、これは逃すことはできないと。私の妻は、私の脳内の化学物質が変化したのではないかと言っていました。妻は私自身がスポーツをプレーしているバージョンになっているように見えたと。私は、それは私にとって喜びでしたが、手に負えなくなりました。

ーあなたはロンドンのエコノミースクールで学び、ウォール街で働き、本を書いていますね。2008年の住宅バブル、行動経済学を研究してます。我々はユーススポーツの経済について何を知る必要があるのでしょうか?

消費者の無知ですね。無知とだまし、です。
消費者は子どもの親であり、その子どもがソフトボールや野球、バスケットボールをするために年間1万(約105万円)、2万(約210万円)、3万(約315万円)、4万ドル(約420万円)を支払わなければならないこともあります。消費者である親、この場合は私もですが、経験したあとには、知的に決断するために必要なことを知っているのです。しかし、一般的には一度だけしか経験しません。もしかしたら二度かもしれません。もし、3人の子どもがいれば三度かもしれません、あなたに3人の才能ある子どもがいれば。けれど、これは繰り返す(消費行動)とは違うんです。 レストランに行くようなものではありません。あなたは物事を学んでいないか、またはあなたが学んでいるか、あなたが学ぶ時には、それはちょっと遅すぎるのです。だから、消費者の無知と不安が、全体の中心にあり、不安な親がお金を払っています。

私の観察で、私がショックを受けたことの一つは、リソース(お金)を持たない人たちが、子どものスポーツのためなら何でも譲ろうとしていることでした。ソフトボール大会まで8時間かけて車で行き テントで寝泊まりする親を見ました。ハンプトンインの宿泊費を支払えないからです。こんなことでローンを組んで自己破産してしまう人もいるのです。このマーケットは中毒性のある麻薬の市場のようなものです。不安を抱えて、この競争の激しい世界で子どもに優位性を与えるためには、何でもやる親が無限に供給されています。毒も良いことも入り混じった性質で、彼らのなかには本当に良いコーチもいれば、悪いコーチもいて、良いトラベルスポーツの組織もあれば、本当にだめな組織もある。

これらの消費者である親がそれらの中からふるいにかける能力は、弱くて、本当に信頼できる情報はありません。口コミや信頼性の低いものが多い。市場は良いものを選別できないのです。なぜなら消費者が良い悪いを見分けることができないからです。悪質なソフトボール大会の主催者や悪質なコーチを追い出すこともできないし、本当に素晴らしい大会の主催者や、本当に素晴らしいコーチを引き上げるようなこともない。

ー親たちにとってクリアなスタンダードがないですね。コーチは指導者講習を受けているかとか、リスクアセスメント保険に加入しているか、アメリカの育成モデルの原則を守っているかとか、ですね。親はどこから考えはじめればいいのかさえ、わからない。

ソフトボールを例に挙げてみましょう。これは全てのこの種類のスポーツにあてはまると私は確信していますが。トラベルチーム(競技チーム)のウェブサイトを見て、ソフトボールで大学進学が決まった選手の写真を見て、親たちは「あ、見て、大学にたくさんの選手が進学するんだ」と言いますが、どのようなクオリティの大学なのかを評価しようとしない傾向がありますし、ソフトボールと関係なしに進学したときにはどういう大学に進学しているのかを考えようとしない。2番目には経済的な条件を知らない。奨学金をもらったのか、奨学金なしでチームに入ったのか。3番目には全く大学に進学しない子もいるということを見ない。信頼に足りないちょっとした逸話的な情報しかない。

だから無知な消費者のいる市場は混沌とし、搾取が盛んになり、非効率になる。消費者の無知は、市場が修正されないことを意味します。情報があると、ランキングや格付けがあったり。もしくは、スポーツ大臣が来て、少なくとも承認をしたり。保健所が入って、ここのレストランで食事をしても大丈夫だと言うように、同じように証明してくれればいい。それは、大きな効果があると思います。少なくともいくつかの情報を持っていると、有害な行いをする人を追い出すためのメカニズムを持てるでしょう。先に進みましょう。この話は、消費者がトラベルチーム(競技チーム)の組織とコーチにお金を払うというレベルの段階ですから。次のステージでは、トラベルチーム(競技チーム)の組織は、最も大学のコーチが見に来るトーナメントの方法をなんとかしなければいけません。それが次のステージです。
                                  トーナメントを組織する人がいて、その人が大学のコーチが見に来るとうそをついていても、誰も分からないのです。もしかしたらいたかもしれないし、いなかったかもしれない。トーナメントの主催者が、大学のコーチを買収してトーナメントに来させているかもしれない。選手を探しているように 見せかけて、お金をもらっている。大学のリクルートのショーケースで正当な トーナメントもありますが、40のフィールドを使っていて、そのうち大学のコーチが参加しているのは 2つだけで、そのうち38つは何の価値もない、ということもある。

ー「グッド・フィールド」に行きたいということですね。

親がそれをナビゲートする方法はありません。市場が壊れているのです。それはレモン・マーケットのようなものです。ジョージ・アカロフの有名な論文があります。 買い手と売り手の間に情報の非対称性があると 市場は失敗するということを示しています。彼は 中古車市場の話をしていましたが、多くのマーケットにもこのようなことがあります。サブプライム住宅ローンの債券担保ローンの金融危機の直前もこのようなものでした。これらとユーススポーツ市場の違いは、感情、非常に非合理的な感情によって支えられているので、親の子どもへの感情などで、市場を修正するのは簡単なことではありません。サブプライム住宅ローン市場は、最終的にはクラッシュし、最終的には誰かは住宅ローンを返済するつもりがなくなる。価値がないことが明らかになる。

中古車は高速道路で壊れます。中古車販売店には気をつけないといけないという話が広まっていく。しかし、ユーススポーツに市場はそうはいかない。市場の力のプラスの効果に抵抗がある。誰がこれをスーパーバイズ(監督、管理)しているのか、誰がいいと言っているのか。25のソフトボールチームを北カリフォルニアからコロラドに連れてきて、お互いに試合をすることを、誰がいいと言っているのか。親たちを自己破産させるようにお金を使わせて。 なぜ、それが意味のある事なのか、それとも、誰かがそんなことを言っているか。プレーするお金がないだけで、本来ならプレーできるはずの子どもたちを除外してもいいと誰が言っているのか。アスレチックの競争と同じくらい、経済的な競争になっていくのです。お金を払う能力があるということは それは、あなたがこれにアクセスできることを意味し、大学の入学事務局とのこの特権的な関係、または大学の奨学金とのこの特権的な関係を持っていることを意味します。

本来あるべき姿とは反対です。 スポーツは平等化するものであるべきです。何もないところで生まれてきた子どもたちが、チャンピオンになれるものであるべきですが、しかし、それが逆になってしまったのです。一生懸命にやる子どもで、難しい環境でも成功する能力のある子たちは誰かを見て、そういった子どもをリソースのある場所へ連れてくるものだった。しかし、今では、逆になってしまったのです。進歩ではなく、後退しているのです。これは私が好んでいない部分です。 あなたはどうか知らないけど。 私自身の競技キャリアで 最も好きな部分があります、私はニューオリンズで育ち 特権の外にいたのですが、 ニューオリンズの全ての 子ども、白人、黒人、貧しい、金持ち、カソリック、アイリッシュ、と競ったし、誰もあなたの父親が誰かを気にしなかった。トラベルスポーツ(競技スポーツ)の世界では、そのようなことは消えてしましました。

トラベルスポーツの世界ででも、誰があなたの父親で母親かは気にしていないかもしれないが、そこにいくためには、誰があなたの父親で母親かが問題になる。それは恥ずかしいことです。

ー実際のところ、どう感じたらいいのでしょうか?何をどうすればいいのか、どうすればいいのか? 

いい質問ですね。それはあなたが答えを持っていて、私は持っていないかもしれません。それは「ブーマークエスチョン」と呼ばれるもので、私があなたに質問すべきことを、あなたが私に質問をすることを指します。
私が少し答えてみましょう。このことについて 多くのことができるとしたら大学のコーチたちです。大学のコーチたちは 高校スポーツの重要性を主張することができます。 私は リソースを持たない子供たちがプレーできるのを見ています。それはローカルレベルでもできる。そして一部の人は実際にやっている。ワシントン大学で何年もソフトボールの コーチをしている人と、私はいつも素敵な会話をしていまして。彼女はローカルレベルで、彼女は本当に小さな子どもたち、リソースを持っていないが、パイプラインに入ってこれるかもしれない子どもたちにクリニックを開きたいと話をしています。

大学のコーチによって効果が出るかもしれない。スポーツ省があれば出せる効果があるかもしれません。規制のためにという意味です。基本的に、今は規制を嫌う時代だと私は思う。規制の価値を理解していないと思う。うまく機能する市場というのは、よく規制されている市場だということを理解できていない。そして、(ユーススポーツの競技チームの市場は)特に機能しない市場だと思います。子どもは、彼らが10歳のときにプレーする経済的な余裕が突然になくなる。つまり、トーナメントでプレーするためにカリフォルニア州からコロラド州に旅行する余裕がないとできなくなるのです。そうすると、12歳の時にはもう勝負にならない。ですから、幼いうちから始めなければならないようになっている。しかし、我々はカルチャーを変えなければいけない。トラベルチームのプログラムを持っていて、チームに18人の少女がいて、そのうちの4、5人は大学から奨学金をもらうべき選手がいる。これは飛行機の座席の値段と同じで、どのくらいお金を払えるかということなのです。

私がどのように感じているのか。私たちの文化の中には、お金とは何の関係もない場所はほとんどない。スポーツも本当にお金とは何の関係もないはずなのに、お金ととても結びついているものに変わってしまった。それは最も社会にとって不必要なことです。ローカル性を主張し、できるだけ長くローカルにとどまることを勧めるのなら、多くの問題を解決することができます。出費の問題です。大きな出費です。飛行機に乗ったり、ホテルに泊まりに行ったりすると、そのような費用が発生してしまいます。そこで排除される子どもがいるのです。

地元リーグに投資して、もし、その地元リーグが強かったら、子供たちが11歳、12歳、13歳になるまで残ってもらうことができ、13歳になって、 お金がなくても、プレーできるなら、誰かが見てくれるでしょう。お金がなくても、誰かが引き上げてくれるでしょう。問題は、多くのコミュニティでは、コミュニティのチームがそれほど強くないということです。子供たちが8歳、9歳、10歳になると、突然、サウスウエスト航空の常連客にならざるをえない。それは、大きな問題。それでは全く変わらない。

ーこの数ヶ月で、(新型コロナウイルスによる減収などが原因で)大学の何百ものスポーツプログラムが切られました。ちょうど昨日は、ミネソタは3つまたは4つのプログラムを、アイオワも、スタンフォードは11のプログラムを、アイビーリーグ、NCAA2部、3部でも。
大学スポーツが少しリセットされたかもしれない。 ソフトボールプログラムを含む プログラムが削減されたことは、価値や潜在的な考えを変えることや、保護者がトラベルチームの早くからお金をつぎ込むというモチベーション動機に影響があると思いますか。

確かにそういったものはあると思います。公式な非効率なレッスンを削り、公式な物語のパワー、奨学金については取り除くことはあると思います。しかし、なぜ、人々がこれをやっているかという核心の感情的な理由のいくつかを取り除くことはできません。ユーススポーツの世界は大学スポーツの世界ではもっと厳しい「死」を迎えると思います。ユースプログラムのいくつかが真っ先に削減されるかもしれないし、ユーススポーツの市場は、人々がその意味を見いだすまでは、これまでの状態に戻ろうとするでしょう。一時的な変化か、恒久的な変化かを知るのは難しいことです。今は、とても奇妙な期間でもある。何を恒久的にカットするかを知るのは難しい。

しかし、こんなふうにいいましょう。大学の奨学金のための金額は私は覚えていませんが、3ビリオンドルと言ってみますね。それが3分の1か半分に削減されるとしましょう。その半分を削減しても、私はそれがユーススポーツの世界で同等の効果があるとは思わない、私は奨学金以外の他のことがユーススポーツにあるからです。どんなストーリーでも、そこにお金がある限りは、まだ奨学金の話をすることができます。廃止されない限り。大学のソフトボールが奨学金を廃止して、存在していないとしてみましょう。でも、そうはなりませんよね。ソフトボールは女子のスポーツの一つで、ESPNでもいつもよくやっていて、お金になります。ESPNでいつも放送されています。でも、もし完全に廃止されたと仮定したら、ユーススポーツに大きな打撃を与えるでしょうが、完全には潰れないと思いますよ。他の人が他の理由でやっているからです。

 

 

アダム・シルバーの話

10月13日の米アスペン研究所のサミットでのパネルトーク

 

参加者 アダム・シルバー、ビンス・カーター、ジミー・ピタロ(ESPN)、

司会  チャイニー・オグワマイク(WNBA、ESPN)

 

このトークショーの書き起こしをしたかったのですが、NBAファンの方からアダム・シルバーがどのようなことを話しているのかを知りたいというリクエストをいただきましたので、司会者がアダム・シルバーに話をふったところを日本語訳にしています。

テーマは子どものスポーツ、ユーススポーツについてです。



パンデミックのなかでNBAはどのようにNBAジュニアリーグなどのユーススポーツに取り組んだか。

 

アダム・シルバー

「一言で言えば、私たちはバーチャル学習へと移行しています。このパネルが実施されているのと同じように。子どものときのスポーツが、大人としての成功や職場での組織的な行動とのつながりがあるのはすばらしいことです。 あなた(チャイニー)やビンス(カーター)のようなスターと一緒にいることは信じられないすばらしいことだと思いますが、子どもたちへのメッセージとして、本当に重要なことは、必ずしもあなたたちのような雲の上の存在になることではなく、”参加する”ことだということだと思います」

 

「参加することの重要性はNBAに来て学んだことの一つです。私は30年近くリーグにいます。私が子どもの頃は、ランニングに加えて、たくさん野球をしていました。高いレベルではありませんでしたが。でも、子どもの頃は、 勝つことに重点が置かれていて、 率直に言って、参加することの重要性が分からなかったと思います。自分が参加している理由の一部を誤解していたと思います。勝つためにプレーしていた。 もし勝てなかったら 負けたことになる。今、思うと、あなた(チャイニー)やビンスのような人たちと何年にもわたって知り合ってきて、世界最高の人たちと会って、彼らがどんなことをして、何を見ているのかを知り、子どものころに、勝たなければ価値がないと考えていたのは誤解だったと実感しています」

 

「子どもたちに理解してもらいたいのは、ビンスやあなた(チャイニー)は、他の人と同じだということです。 あなたたちはたまたまこのスポーツで 信じられないほどの存在で、そうなった理由のひとつは 一生懸命に取り組んできたからですが、だからといって、あなたたちの 価値が違うわけではない。あなたたちは、チームスポーツでは チームの中で最高の選手であっただろうし、プロになる前のどのレベルでもそうだったでしょう。しかし、チームメイトやコーチがいなければ、今のあなたはいなかったと思う。私はWNBAや NBAについて考えるとき、いつもこのことを考えています。私たちは、若い人たちに参加することが重要だと納得してもらうために、エリートの中のエリートに焦点を当てながらも、参加するために、他に何ができるかを考えています。もちろん、ジミーが指摘したように、健康と安全が人々の最優先事項であることは理解していますが、健康上の問題でもあることを付け加えておきます」

 

(安全というのは新型コロナウイルスを指しています。また、次の話も新型コロナウイルス対策の話です)

 

「スポーツに参加しても安全でいられる方法があるのであれば、私は今のところそうしていますが、アウトドアスポーツに参加する方法があります。子どもたちは社会的に距離を置いていても、あなたが話したようなことを実行することで、アクティブに過ごすための素晴らしい方法を見つけることができます。走ったり、外でバスケットボールをできます。だからこそ、そのような環境を整える必要があるのです。そして、テクノロジーが本当に役立ちます。私のようにアップルウォッチをつけていても、Fitbitをつけていても、それ以外のものをつけていても、競争が楽しくなるようなしくみにする方法はあると思います。毎日のランニングを記録したり、歩数を記録したり、活動を記録したりするだけでも、ゲーム化できると思います。それによって子供たちの興味やワクワク感がさらに増すと思います」

 

ー女子スポーツのためにNBAはどのようなことをしていますか。

「パンデミックで少し後退しています。パンデミックで何が起こっているのかということもありますが、WNBAを持っていることで、若い女の子たちが自分たちのような女性を見ることができるようになり、スポーツにおける本当のロールモデルを見ることができるようになったと思います。私たちのすべてのプログラムでは、男女共通で学べるようにすることができています。NBAプログラムの多くは、私が最初にリーグに関わった時には、男子のためのプログラムという概念がありましたが、今では誰もが利用できるようになっています。また、これらのプログラムをすべてバーチャル・アプリケーションに移行させる作業もしています。こういったアプリケーションは、パンデミックが終わってもなくなる必要はありません。私自身の例を挙げますが、チームスポーツに参加している皆さんの話を聞いていると、紹介文にもありましたが、私はどちらかというとランナーで、野球以外にも、振り返ってみると、もっとチームスポーツに参加するように背中を押してくれる人がいたらよかったなと思います。そして大人になった今、改めて、このリーグ全体がNBAに30年近く在籍して、そのように思っています」

 

ー子どもたちがスポーツを続けるためにNBAができること

「パンデミックの中では、正直言って大変です。データを重視した方法でアプローチし、どこにリソースを投入すべきか、何が効果的なのかを理解する必要があります。この特別な時期には、できる限りのことをすべきだと思います。バーチャルでやっていることが本当に影響を与えているのかを理解するのは難しいと思いますが、本当に影響を与えられる方法にリソースを集中させる必要があると思います。データと言えば、皆さんが話してくれた話や、皆さんが興奮した話は、データでも明確です。先ほども言いましたが、子供の頃に青少年スポーツに参加することが、大人になってからの成功、そしてリーダーとして、組織の中で適応する能力につながるという点では、皆さんはご存知の通りです。健康とフィットネスの利点はよく知られています。小児肥満や糖尿病の問題は 社会経済的な境界線を越えていて、貧しい家庭、裕福な家庭だけの問題ではありません。 運動不足、食べ物の選択の乏しさと関連しています。最後に、私が特に誇りに思っていることを述べますが、数人のNBA、 WNBA選手がメンタルウェルネスの問題について話してくれました。それが私たちのカリキュラムに追加されました。私は何度かこのことについて話してきましたが、ユースバスケットボールのプログラムは、以前は特定のスキルについてのより多くのものでした。その後、フィジカルフィットネスを重視するようになりましたが 今では精神面も重視するようになっています。コーチや指導者は子供たちに 睡眠パターンや家庭での様子を 聞くようにしています。 ビンスがさきほど話したように学校の運動部の代表選手はかっこいいとするのは、何も悪いことではありません。しかし、このエリアで(メンタル面で)苦しんでいると声を挙げられるように。不安、いつも悲しい、と。若い人たちが自分の感情ともっと結びつくように訓練することです。そして実際には、これらの考えは、一見自信に満ちているように見える子どもたちが持っている可能性が高いものです。