今週末は、火曜日から始まる子どもの新学期へ向けていくつか準備をしました。 うちの子どもたちは学校外でアイスホッケーをしていますが、長男は中学校のスポーツ部活動として「クロスカントリー」に参加するそうです。
(うちの子どもが通っている中学校には、野球部、サッカー部、ソフトボール部、水泳部などはなく、ごくごく限られた5つほどのスポーツ部があるだけです。高校になると一気に運動部の数が増えるのですが、それまでは野球もサッカー水泳、ソフトボールなども学校外でプレーしています)
参加するにあたって必要な書類は
〇健康診断の結果(これは5月に中高生を集めて行われています。有料。確か25ドルだったはず…忘れました)
〇保護者が学校に対し、子どもがスクールバスに乗って試合に行くことを許可することなどの書類。
〇参加費の支払いと誓約書みたいなもの。
参加費は、私の住む学校区の場合、どの運動部に所属しても中学では年間150ドル。高校では350ドルです。この額には、運動部活動に必要な個人の用具などは含まれていません。学校運動部はシーズン制のため、年間を通じて複数の運動部に参加することができますが、複数の運動部に所属しても中学150ドル、高校350ドルのままです。
この参加費の誓約書のところに興味深いことが書いてありましたので、少しレポートしたいと思います。
・参加費を支払ったことは、出場機会やプレー時間を保障するものではない。(150ドル、350ドル払って、自分の子どもがずーっと補欠だったら、金返せ~になるのかもしれませんね)
・参加費は払い戻ししない。ただし、シーズンの前半にケガをして、シーズン終了までプレーできない場合は払い戻しをする。医師の診断書が必要。
・参加費を支払っていない生徒は練習や試合に参加することはできない。(ちょっと厳しいような気もしますが、一応救済措置ありです。この下に書いてます)
いろいろな理由で150ドル、350ドルを支払うことができない家庭もあります。その場合は、参加費を免除してもらえることがあるようです。学校では、世帯の扶養人数と年収から金額を設定し、この世帯収入を下回る世帯の子どもには、昼食代の減免措置があります。昼食代減免措置を受けている家庭は、運動部参加費の免除についても相談することができます。
また、子どもがたくさんいる家庭にも配慮して、世帯の参加費支払最高値が設定されていて、中学と高校あわせて最高で700ドルまでとなっています。
それでも、この参加費を支払えないために、活動に参加できない子どもがいることは全米各地で問題として取り上げられています。学校区の予算が十分でないため、たとえ公立校であっても、活動に対して参加費を支払わなければならないという状況になっています。
ミシガン大が中学生と高校生を対象にした調査(2012年発表)によると、全米で活動に対してこのような参加費の支払いを義務付けられている子どもは61% 、参加費の平均額は93ドルですが、20%が参加費は150ドル以上であると回答しています。(あら、うちの家もこの20%というわけですね)
こちらはミシガン大の調査に関する報道。
Pay-to-play fees sideline kids in 19 percent of low-income families
参考までにウォルストリートジャーナルの記事。こちらは運動部活動だけでなく、公立学校で支払うことを求められる費用についてです。
Public Schools Increase Fees Charged to Students - WSJ
もし、うちの子どもが今年度、「クロスカントリー」にしか参加しないとしたら、実質2カ月の活動で150ドルの支払いとなります。本人は春シーズンには別の種目に参加するつもりのようなのですが、まだ、分かりません。
うちの家は何とか150ドルをひねり出しましたが、私が貧乏性なので「できるだけ多くの部活動に入ると、元が取れる!!」みたいなことを言い出しかねない金額です。
しかし、参加費が必要なことが「悪」とは私は考えていません。日本のように学校の部活動で、先生たちがただでさえ忙しい仕事の合間にほぼ無報酬で指導し、負担が大きくなっていることを考えると、その競技について知識と経験がある人に外部から来てもらい少額でもお金を渡せるということは悪いことではないと思います。(内部の先生が運動部の指導されることもあります。もちろん、これは自分から立候補されて、適任と判断された場合だけ)。
もう少し、参加費を抑えることができないんでしょうかという気持ちもあり、とにかく150ドル支払いましたので、無駄遣いしないようにうまく子どもたちのために使ってください、と願うばかりですが。