ツイッターのTLに女子選手と妊娠のことが出てきたので、以前にアスレチックスカラシップと妊娠ということでブログを書いたのを思い出した。
競技優秀者に与えられるアスレチックスカラシップを得て、大学に進学している女子選手。思わぬ妊娠をしたときに、
奨学金の打ち切りを恐れ、中絶しているケースがあるというものです。
http://kiyoko26.hatenablog.com/entry/20110507/1304770333
これは2007年にスポーツ専門局ESPNが報道したのを皮切りに、女子大学生であり、競技選手である人が妊娠した場合、奨学金は引き続きもらえるのか、他のケガと同じ扱いなのかなどといったことが注目されるようになりました。
このあと、NCAAは選手が妊娠した場合に、大学側はどのように対応すればよいのか、妊娠した学生自身は誰に相談すればよいのかなどの大まかなガイドラインやモデルケースを定めたようです。
http://www.ncaa.org/about/resources/inclusion/pregnant-parenting-student-athletes
ミズーリ州立大では規定によると、自発的に個人的な理由でスポーツを辞める場合には、奨学金は減額されたり、打ち切りになるようです。しかし、妊娠したときに担当の指導者に対して、自分はスポーツを辞めないという意思表示をすると、年度の残り期間の奨学金がもらえるみたいです。
http://www.missouristate.edu/policy/Op6_04_PregnantStudentAthlete.htm
女子のスポーツ選手でも予定外に妊娠することもあります。選手の身体は選手のものですから、妊娠したか否かは本来は他の人に干渉されるものではありません。
ただ、奨学金を得ていたり、競技優秀であることで補助金や支援のお金を得ている場合は、選手の身体は選手のものということが、すんなりと通らないこともあるようです。
米女子プロバスケットボールWNBAは労使交渉の内容に妊娠に関する規定も盛り込まれています。
現行の規定では、妊娠して産休をとる場合には、年俸の半分が支給されます。産休の期間だけ半額になるのですが、契約期間をずっと産休として休んでしまっても半額になるそうです。
ただし、WNBAでは、出産してプレーできる状態になると、すぐに復帰する選手がほとんどだとしています。
WNBAが創立され、その契約第一号だったシェリル・スウープス選手が、子どもを出産するために開幕に間に合わなかったことがありました。ですから、契約している選手が妊娠した場合についての規定が盛り込まれているのは当然かもしれません。
選手の身体は誰のものかということ。
また、米国の大学では、男子選手と女子選手にスポーツをする機会に不均衡が起きてはいけないとされているので、子どもを産む性の女子選手がそのことによってスポーツする機会を失わないようにしないといけない。
こういったことが、米国のNCAAやWNBAの妊娠に関する規定の基礎になっていると私は思います。
子どもを産むと、誰かに手伝ってもらうとしても、親が中心になって育てなければいけません。スポーツ選手は他の仕事に比べると遠征が多い仕事でもあります。
米女子サッカーでは、子どもを遠征先に帯同させる費用をチームが負担するシステムができています。